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メールによる犯罪被害防止

2021/06/11

毎週金曜日放送の番組「DIVER」では13時15分頃から
リスナーの皆さんの生活に直結する様々な、安全情報・安心情報を、
滋賀県警察本部の協力でお知らせするコーナー
「安全・安心ほっとインフォメーション」をお届けしています。

 

6月11日の内容は「メールによる犯罪被害防止」について。

 

Q )今日は、メールによる犯罪被害を防ぐ、というテーマですね。
  メールから犯罪につながることがあるんですか?

 

A )最近は、不審なメールがたくさん出回っていますが、
実際にそのようなメールが届いたことがありますか?

 

Q )そういえば私の周りでもショートメールで怪しいメールが
  送られてきたと聞いたことがあります。

 

A )おっしゃるとおり、最近はショートメールで犯罪被害につながるメールが
送られてくることが多くなってきています。

 

Q )どんなショートメールが出回っているのですか?

 

A )ここ2、3年で急激に増えている手口で、金融機関、宅配事業者、通信事業者、
  ショッピングサイト等を装ったショートメールが確認されています。
特に昨年からは、新型コロナウイルスの影響で、ショッピングサイトや宅配業者を
利用する方が多くなっているので、ショッピングサイトから送られてくる
ショートメールに疑いを持たずに、騙されてしまう危険性が高くなっています。

 

Q )確かに外出自粛で巣ごもり消費が増えていますよね。
  では、実際にどんなメールが送られてくるのですか?

 

A )まず、ショッピングサイトのメールについては、「不正なアクセスがありました」
「異常が検出されました」等といった内容のものが送信されてきて、
アカウントの確認を促すURLのリンクをタップすると
フィッシングサイトへと誘導されます。
フィッシングサイトとは、正規サイトのログイン画面を装い、IDやパスワード、
クレジットカード番号等を入力させるもので、それらの重要な情報が
盗まれてしまうサイトのことです。
もし、このようなメールが届いても絶対にURLのリンクをタップしないでください

 

Q )では、次に宅配業者に偽装したメールについて教えてください。

 

A )宅配業者を装ったメールは、ショートメールで送られてくることが多く、
「不在のため荷物を持ち帰った」等という不在通知を装った内容になっていて、
URLも記載されています。
URLのリンクにアクセスしてしまうと、Android端末の場合、不正アプリを
インストールさせる偽サイトへ誘導されてしまいます。
また、スマートフォンがiPhoneの場合は、AppleIDとパスワードを入力させる
偽サイトへ誘導されてしまいます。

 

Q )AndroidとiPhoneで手口が変わるんですね。
  Androidの場合は、どのような被害に遭うのでしょうか?

 

A )Android端末の場合、URLから宅配業者の偽サイトへと誘導されて、
そこでアプリのダウンロードを促されます。
このアプリは不正アプリと呼ばれるもので、Android端末内の情報を盗み取ったり、
同じような宅配業者を装うショートメールを見知らぬ宛先に
勝手に送信してしまいます。

 

Q )自分のスマホが勝手に人に迷惑をかけるなんて、
  不正アプリは絶対にインストールしたくないですね。
  このようなアプリをインストールした場合、どうすれば元通りになりますか?

 

A )Android端末で不正アプリをインストールしてしまった場合、
まず機内モードにして通信を遮断し、不正アプリをアンインストールしてください。
不正アプリを消すことができれば、ひとまず安心できると思われますが、
不正アプリをインストールした場合のスマートフォン本体への影響範囲については、
詳しくわかっていません。
そのため、より安全な対処として、アプリのアンインストールだけではなく、
スマートフォンの初期化をおすすめします。
スマートフォンの操作等に不慣れな方は、スマートフォンを契約している
携帯電話会社等にご相談下さい。
また、スマートフォンで利用している各サービスのアカウントのパスワードの変更と
各サービスに紐づいているクレジットカード決済やキャリア決済の確認も
忘れずに行ってください。

 

Q )初期化ということは、データをすべて削除しないといけないということですね。
  スマホの初期化、各アカウントのパスワードの変更、決済情報の確認となると
  かなり手間がかかりますし、つらいですね。絶対に被害に遭いたくないですね。
  では、次にiPhoneの場合を教えてください。

 

A )iPhoneの場合は、ショートメールに記載されたURLにアクセスすると、
AppleIDとパスワードを入力させる偽サイトへと誘導されます。
ここで、何の疑いもなく、AppleIDとパスワードを入力すると、
これらの情報が盗まれてしまいます。
盗まれたAppleIDにクレジットカード情報を紐つけている場合、Appleストアで
勝手に買い物をされたり、課金される等金銭的被害を受ける可能性があります。
また、他のiPhoneを使って盗んだAppleIDへログインすれば、バックアップデータの
復元が可能なので、保存していた画像やメール等すべて筒抜けとなってしまいます。

 

Q )AppleIDを盗まれると大変なことになりますね。
  では、AppleIDが盗まれた場合の対策は何かありますか?

 

A )AppleIDが盗まれた場合は、すぐにパスワードの変更を行ってください。
また、パスワードは、長く、複雑なものにしてください。
それと、AppleIDが不正に利用されていないか、サービス提供会社へ連絡して
確認してください。

 

Q )私を含め、みんなが被害に遭わないために日頃から
  気をつけておくべきことはありますか?

 

A )気をつけるべきポイントは4つあります。
まず、1つ目は、手口を知ることです。
手口を知っておかなければ、対策を立てることができません。
先ほどお話しした、不正なアプリをインストールさせる手口や、フィッシングの
手口の基本を知り、今後類似の事例が出現した場合にも備えてください。

 

Q )確かに手口を知っておけば、安心ですよね。では、2つ目は何でしょうか?

 

A )2つ目は、メール内のURLのリンクを安易にタップしないことです。
リンク機能は便利ですが、不審なサイトへの誘導にも使われます。
これまで見たことがないメールが届いたら、URLのリンクをタップする前に
公式サイトのURLを確認して、確かな情報源を使って真偽を確認してください。

 

Q )3つ目は何でしょうか?

 

A )3つ目は、提供元不明のアプリのインストールをするときは、
  細心の注意を払ってください
提供元不明のアプリとは、グーグルプレイやアップストア以外から
インストールできるアプリのことです。
提供元不明アプリのインストールを求められたら注意深く調べるようにしてください。
Android端末には、提供元不明のアプリをインストールしようとした場合に
警告を表示する設定方法もあるので、是非設定してください。

 

Q )Androidのスマートフォンは要注意ですね。
  では、最後の4つ目は何でしょうか?

 

A )4つ目は、パスワードの管理を適切に行ってください
一度、フィッシングサイトへIDやパスワードを入力してしまうと、
すぐに悪用されてしまいます。
IDやパスワードの入力を求められた場合、安易に入力せず、そのサイトが公式の
サイトであるか今一度、確かな情報源を使って確認してください。
また、フィッシングサイト等で盗まれたパスワードを他のサービスで使い回している場合、
さらに被害が拡大する可能性があるので、十分に注意してください。

 

Q )4つのポイント、しっかりと覚えておきます。
  最後に岩﨑さんから一言お願いします。

 

A )最近は、ショートメールで不審なメールが送られてくる
ケースが増えています。
さらに、不審なメールは、通信事業者、銀行、公共団体等、様々な業種の
信用できそうな有名な企業等を装って送信してくるので、十分注意していただき、
安心安全なインターネットの利用をお願いします。

 

これまでの放送はこちら
6月4日放送「無施錠被害防止対策」
5月28日放送「詐欺被害防止 米原オリジナルソング」
5月21日放送「メールやインターネットを悪用した詐欺」
5月14日放送「自転車安全利用の促進」
5月7日放送「生活経済事犯被害の未然防止対策」
4月30日放送「山岳遭難防止について」
4月23日放送「ロマンス詐欺にご注意を!」
4月16日放送「サポート詐欺と偽ショッピングサイトにご注意を」
4月9日放送「子どもの安全対策」
4月2日放送「還付金詐欺にご注意を!」