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航空隊の取り組み

2021/07/16

毎週金曜日放送の番組「DIVER」では13時15分頃から
リスナーの皆さんの生活に直結する様々な、安全情報・安心情報を、
滋賀県警察本部の協力でお知らせするコーナー
「安全・安心ほっとインフォメーション」をお届けしています。

 

7月16日の内容は「航空隊の取り組み」について。

 

Q )滋賀県警察には、航空隊があるそうですね?
  どこを拠点に活動しているのでしょうか?

 

A )蒲生郡日野町内にある県警ヘリポートを活動拠点としています。
ここのヘリポートは、警察専用のヘリポートで滋賀県警察が管理・維持しています。

 

Q )どのような活動をされているんですか?

 

A )普段の活動は、上空から県内全域をパトロールしています。
具体的には、事件・事故が発生すれば、上空からその状況を確認したり、
現場から逃走した犯人を追跡したり、ほかにも、上空からスピーカーを使って
振り込め詐欺などの防犯活動、あおり運転車両の取締り救助活動も行います。

 

Q )どんなヘリコプターを使っているのですか。

 

A )ヘリコプターは、イタリア製のヘリコプターでアグスタ109Eといい、
愛称は、「いぶき」といいます。
このヘリコプターの特徴は、“速さ”であり最大速度は、時速311キロメートルで、
簡単に新幹線並みのスピードが出せます。
日野町のヘリポートから県内ならどこでも20分以内に到達することができます。
「いぶき」でビワイチをやると1時間もかからないので、一日何周もビワイチできます。

 

Q )その速さだったら、逃走した犯人も逃げられないですね。

 

A )そうですね。犯人が車を使って猛スピードで逃走しても、
空から追跡する「いぶき」から逃げることはできません。
ひとたび逃走する犯人を発見すれば、地上を走るパトカーと連携して、
犯人を追い詰めていきます。

 

Q )この前、滋賀県内でも
  東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレーが行われましたが、
  このときも、空からパトロールされていたんですか?

 

A )はい。聖火リレーのコースから離れたところからヘリテレというビデオカメラを使って
事件・事故等が起きないように見守っていました。

 

Q )ところで、ヘリコプターを飛ばしたり、維持管理するのには、
  専門的な技術なども必要だと思いますが、
  県警 航空隊で勤務している人って、全員 警察官なんですか?

 

A )航空隊は、ヘリコプターを操縦する操縦士が2名、
整備士が3名と救助活動を行う隊員が2名です。
整備を行う整備士は一般職員になります。
操縦士と救助活動を行う隊員は、警察官です。

 

Q )救助員は、具体的には、どんなふうに救助されるんでしょうか?

 

A )皆さんも、テレビ等でヘリコプターが救助活動をしているシーンを
見たことがあると思いますが、
まず、ホバリング飛行と言って、現場上空で空中停止します。
そして、ホイスト装置というウインチでケーブルを伸ばして私を山の中に降ろしてもらいます。
それから専用器具を使って要救助者と一緒につり上げて救助します。

 

Q )ホバリング飛行って高さ何メートルくらいですか?

 

A )高さは、現場の状況に応じて変わりますが、だいたい15mから35mくらいです。
ホバリング飛行は、高度な技術が必要であり、操縦士が高さを選定しており、
目に見えない風と闘っています。

 

Q )そんなに高いのですか!怖くないのですか?

 

A )はじめは怖くありませんでしたが、慣れてくると怖いと感じるようになりました。
訓練をすればするほど、冷静に自分を見ることができるので、
「今、ビルより高いところで浮いている。」と考えると怖くなってきます。
でも、怖い事をしていると自覚がありますので、
要救助者と自分の安全確認を何度も確認しています。

 

Q )今年のゴールデンウィークも出動されたことはありましたか?

 

A )はい、ありました。
一日で2回救助した日もありましたし、足を骨折した遭難者も救助しました。

 

Q )そんなに出動されているのですね、けが人も救助しているのですね。
  お医者さんでなくても、処置できるのですか?

 

A )はい、私たち救助員は、救急法のインストラクターの資格を習得したり、
山岳医から応急救護の指導を受けたりしています。
現場では、救助道具と一緒に応急救護セットも持参しています。
医療行為はできませんが、
現場で要救助者の容体が悪化しないように最善の処置を実施します。
独学で処置をしているのではありませんので、安心してください。

 

Q )県警 航空隊の皆さんが滋賀県の安全安心を見守ってくださっていると知って、とても心強いんですが、
  みなさんはどんなことに注意して活動されているんですか?

 

A )最も重視していることは、「飛行の安全」を確保することです。
よく“安全第一”や“安全は全てに優先する”と言う言葉がありますが、
正にそのとおりで、特に山岳事故などの救助活動時は、
少しの油断が大きな危険につながることもあります。
まずは活動する自分達の安全確保が重要になります。
そのうえで、県民のみなさんが更に安全で安心して
暮らしていける滋賀県になるように努めています。

 

これまでの放送はこちら
7月9日放送「夏休みにおける少年の非行・犯罪被害防止」
7月2日放送「警察官の募集」
6月25日放送「薬物乱用の防止」
6月18日放送「ドライバーの交通事故防止・夏の交通安全 県民運動」
6月11日放送「メールによる犯罪被害防止」
6月4日放送「無施錠被害防止対策」
5月28日放送「詐欺被害防止 米原オリジナルソング」
5月21日放送「メールやインターネットを悪用した詐欺」
5月14日放送「自転車安全利用の促進」
5月7日放送「生活経済事犯被害の未然防止対策」
4月30日放送「山岳遭難防止について」
4月23日放送「ロマンス詐欺にご注意を!」
4月16日放送「サポート詐欺と偽ショッピングサイトにご注意を」
4月9日放送「子どもの安全対策」
4月2日放送「還付金詐欺にご注意を!」