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水難事故・山岳事故防止

2021/07/23

毎週金曜日放送の番組「DIVER」では13時15分頃から
リスナーの皆さんの生活に直結する様々な、安全情報・安心情報を、
滋賀県警察本部の協力でお知らせするコーナー
「安全・安心ほっとインフォメーション」をお届けしています。

 

7月23日の内容は「水難事故・山岳事故防止」について。

 

Q )琵琶湖を中心に豊かな自然あふれる滋賀県は、
  これから本格的な湖上レジャーシーズンを迎えます。
  そのときに気を付けないといけないのが、水の事故ですね。

 

A )水辺のレジャーは、危険と隣り合わせです。
昨年も水の事故や船の事故により、14人もの尊い命が奪われています。
また今年は6月末現在で、5件の水難と10件の船舶事故で
合わせて3人の方が亡くなっておられます。
また、昨年の6月には、13人が乗ったプレジャーボートが転覆し、
全員が琵琶湖に投げ出されて漂流するという大事故がありました。
この事故では、幸いにも全員救助されましたが、皆さんには事故を起こさないように、
安全を第一に考えて、快適な夏のレジャーを楽しんでいただきたいと思います。

 

Q )水辺で遊ぶ場合、どのようなことに気を付けたらいいのでしょうか?

 

A )水辺での事故を防ぐため、守っていただきたいことが4つあります。
1つ目は、「子供だけで行かせない」、「子供から目を離さない」、
「大人も決められた水泳場内で泳ぎ、遊泳区域から出ない」ということです。
2つ目は、「十分な準備運動をすること」と「休憩をしっかりと取ること」です。
3つ目は、「疲れているときやお酒を飲んでいるときは水に入らない」ということです。
体が思うように動かないときや正常な判断ができない状態では、命に関わってしまいます。
そして最後の4つ目は、「増水の恐れがある場合、水辺から離れる」ということが大切です。
特に川では急に増水することがあるので注意が必要です。
この4つのポイントを守って、安全にレジャーを楽しんでください。

 

Q )ところで、琵琶湖でボートなどの船で楽しまれる方も多いと思います。
  このときは、どのようなことに気をつけたらいいでしょうか?

 

A )船舶事故を防ぐために守って頂きたいことが4つあります。
1つ目は、「出航前の点検」です。
燃料は十分に入っているか、バッテリーや船体に異常はないかを確認しましょう。
2つ目は、「航行計画をほかの人に伝えておくこと」が重要です。
家族や知人、マリーナの方に予定時間やコースを知らせておきましょう。
3つ目は、「ライフジャケットを着用すること」です。
水上オートバイはもちろん、手こぎボート、ヨットやモーターボートなどに
乗船するときは必ずライフジャケットを着用しましょう。
4つ目は、常に気象状況に気を配るようにしてください。
琵琶湖は風の強い日には海と同様に荒波が起こります。
悪天候の中で風や波に逆らえず漂流したり、転覆するといった事故が後を絶ちません。
長時間漂流して、低体温症で亡くなられる事故も発生しています。

 

Q )夏の時期でも体温が低下することがあるんですか?

 

A )もちろんです。夏場でも長時間プールに入ったままで唇が紫色になったり、
寒くなって震えた経験はありませんか?
たとえライフジャケットを着用していても、
長時間水に浸かったままでいると危険です。決して油断してはいけないと思います。

 

Q )夏だから大丈夫、と思ってはいけないんですね。
  天候については、具体的にはどのように確認すればいいのでしょうか?

 

A )スマートフォンなどで常に気象情報を確認してください。
これからの季節は雷が発生しやすい時期となります。
危険な状況になる前に行動を起こすことが大事です。
また、急激に天候が変わるときは、突風が伴います。
湖の上は、風を避けるものがありません。
陸上の風予想よりも、何倍もの風が吹くと思ってください。
また、ライフジャケットは落水した時の命綱となるので、必ず着用してください。

 

Q )では次に山岳事故について、お聞きします。
  安全に登山を楽しんで、無事に帰ってくるためには何に注意すればいいのでしょうか?

 

A )登山をされる時に、注意していただきたいことを4つお話しします。
まず1つ目は「計画を立てる。」ということです。
時間に余裕を持って夕方前には下山できるように計画をしてください。
そして2つ目は登山計画に基づき「登山届を提出しましょう。」ということです。
これは、登山口での登山箱への提出のほか、滋賀県警察のサイトから届け出を
することが出来ますので、ぜひ、提出していただきたいのです。
万が一、遭難された場合、この登山届を出していないと、どの山に行ったかも
わからない、どこを捜せばいいのかもわからない、といったことになってしまいます。

 

Q )1つ目は「計画を立てる」、2つ目は「登山届を出す」ということですね。
  では3つ目は何でしょうか。

 

A )3つ目は「装備をしっかりと整えましょう」ということです。
日帰り登山であっても、地図、コンパス、レインコート、ライト、予備の食糧、
携帯電話、携帯電話の予備バッテリーを必ず携行してください。
4つ目は、「万が一、道に迷った、遭難したという場合の対処」です。
道に迷った場合、まずは来た道を引き返すのが基本です。
現在地が分かるところまで引き返せば、次の手が打てるようになります。
決して迷ったまま下山しようとしないでください。
無理をして、滑落して亡くなるという最悪のケースも発生しています。
もし、日が暮れてしまえば、その場所から動かないことが鉄則です。

 

Q )3つ目は「装備をしっかり整える」、
  そして4つ目は「道に迷った場合は、引き返す」ということですね。
  今日は登山を楽しみ、
  無事に帰ってくるために大事な4つのポイントを教えていただきました。
  では最後にからメッセージをお願いします。

 

A )今説明した、4つのポイントを守っていただく他に、
天候や体調によっては引き返す勇気、中止する決断も必要です。
これからの季節は熱中症対策も十分にとっていただき、
登山届を提出して安全な登山を楽しんでください。
滋賀は山、そして琵琶湖と自然にあふれる素晴らしい所です。
また、これからの時期は、多くの方がボートや水上オートバイを楽しみに来られるため、
警察としては湖上の安全を守るためにより一層の取り締まり活動の強化に当たります。
琵琶湖で水上オートバイを操縦する方は「琵琶湖水上オートバイ安全講習」を受講し、
講習終了証を携帯してください。
楽しいレジャーのひと時が、悲しい結末とならないよう、
ぜひ、今日お伝えしたことに気を付けてほしいと思います。

 

これまでの放送はこちら
7月16日放送「航空隊の取り組み」
7月9日放送「夏休みにおける少年の非行・犯罪被害防止」
7月2日放送「警察官の募集」
6月25日放送「薬物乱用の防止」
6月18日放送「ドライバーの交通事故防止・夏の交通安全 県民運動」
6月11日放送「メールによる犯罪被害防止」
6月4日放送「無施錠被害防止対策」
5月28日放送「詐欺被害防止 米原オリジナルソング」
5月21日放送「メールやインターネットを悪用した詐欺」
5月14日放送「自転車安全利用の促進」
5月7日放送「生活経済事犯被害の未然防止対策」
4月30日放送「山岳遭難防止について」
4月23日放送「ロマンス詐欺にご注意を!」
4月16日放送「サポート詐欺と偽ショッピングサイトにご注意を」
4月9日放送「子どもの安全対策」
4月2日放送「還付金詐欺にご注意を!」